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ゲーム『リトルナイトメア』をキーワードから考察~モウとは?ゲストとは?~

子供の頃に見た悪夢を忘れられない、という人は少なくない。大人が見る現実的な悪夢に比べ、子供の悪夢はファンタジックだ。それゆえに、より印象に残りやすい。

そんな子供の頃の悪夢を彷彿とさせるゲームが、『リトルナイトメア』という作品だ。シンプルな操作でプレイ時間も長くはないが、ゲームの世界にグッと引きずり込まれてしまうような、逃げられない魅力のあるゲームである。

今回は、そんな『リトルナイトメア』の世界をご紹介&解説していきたい。

『リトルナイトメア』とは

『リトルナイトメア』(正式名称:LITTLE NIGHTMARES-リトルナイトメア-)は2017年に発売されたホラーアドベンチャーゲームである。ゲームとしての評価は非常に高く、インディーゲームの中でも名作に数えられる。

本作の主人公・シックスは黄色のレインコートを来た小さな女の子だ。そして彼女は、襲い来る敵に対し対抗する術を持たない。必死で走るか、その体の小ささを生かして隠れるか、である。

つまり本作は、ステルスを基本としたホラー作品なのだ。

そのため、本作にはエイムを合わせるといった、綿密な操作は必要ない。歩く・走る・しゃがむ・ジャンプという基本動作に、投げるや掴む(押す/引っ張る)というアクションを行うだけで済む。その代わり、なんらかの動作をするためのタイミングはシビアだ。

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そして、本作は他のどんなホラー超大作よりも、はっきりと「ホラー」をしている作品でもある。

ライターの明かりだけで進んでいく、薄暗い世界観。敵の絶妙に歪んだ、不気味な見た目。そして何より、敵への対抗策がないということ。

これらの恐怖が、美しいグラフィックで表現されている。基本的に横スクロール型であるという移動の不便さも、より恐怖に拍車をかけている。

何にしても、世界観からグラフィック、音楽に至るまで、好きな人はとことん好きになってしまう、そんな作品である。

この記事で取り上げるのは1作目だが、2作目の「リトルナイトメア2」が発売されているほか、3も発売予定である。

気になった人は、ぜひ1作目からプレイして欲しい。

あらすじ

小さなレインコートを着た女の子・シックスは、暗い不気味な巨大船「モウ」の中で目が覚めた。シックスは何も語らず、ひたすら脱出を目指し、船の中を進み続ける。小さなライターの明かりが頼りない光源だ。

シックスは非常に小さく、非力だ。対して、モウの中あるもの/人は全てが大きく、危険に満ちている。シックスは知恵と勇気を振り絞りながら進んで行くしかない。

また、シックスは常に腹ペコでもある。時には空腹のあまり、動けなくなることすらある。そんなときには、モウの中にある「いろいろなもの」を食べるとよいだろう。

『リトルナイトメア』を2つのキーワードから考察

本作は考察しがいのあるゲームだ。ゲーム考察系のWebサイトで取り上げられることも多い。

そこで今回は、レディの正体やシックスとの関係など、よく取り上げられるものとは違うキーワードを考察していきたいと思う。

モウ

「モウ」とは、本作の舞台となる巨大な船の名前である。「胃袋」という意味があるようで、内部は基本的に暗く、地鳴りのような音が鳴り響いている。

公式サイトによると、モウは年に一度、同じ時間に、違う場所に現れるそうだ。やがて「ゲスト(後述)」と呼ばれる人々(?)が中に入っていき、二度と出てくることはない。

モウを考える上で切り離せないのは、本作のラスボスであるレディの存在だ。これもまた公式サイトによると、レディはモウを司る存在だという。

モウの飢えは彼女の飢え
モウの渇きは彼女の渇き

「リトルナイトメア」公式Webサイトより引用(https://ln.bn-ent.net/places/

上記の引用にある「彼女」とは、レディのことに他ならない。となれば、レディはモウを「司る」というよりも一心同体であると考えることもできる。

モウの中に入ったゲストは、二度と出てくることはない。レディとモウが一心同体的存在なのであれば……。おそらくそういうことなのだろう。

ゲスト

上記でも触れたが、ゲストとはモウを訪れる乗客のことである。

ゲストはモウの中に入り、ひたすら飲み食いをしている。宿泊用の部屋も見受けられるため、何日間も泊りがけで飲食を続けるようだ。そして、モウから出てくることはない。

ゲストの見た目はおぞましい。肥え太った体で、生気のない目をして、体を引きずるように歩いている。細身だが生命力にあふれ、俊敏に動くシックスとは正反対だ。

筆者は、ゲストとはいわば、モウの食料ではないかと考えた。その証拠に、公式Webサイトにこんな言葉がある。

モウはゲストなしでは生きられない。

「リトルナイトメア」公式Webサイトより引用(https://ln.bn-ent.net/characters/)

この言葉から分かる通り、モウもまた生き物なのだ。

モウの下部に、大量の靴が捨てられている空間がある。モウにいる生き物たちを思い起こしてみると、この靴を履いていたのはゲストたちだろう。モウで働く管理人や双子のシェフ、それに、シックスよりも小さなノーム(その正体はここでは書かない)たちのものとは考えられないからだ。

靴を捨てられる。これはもう、どこにも行けないことを表している。ゲストたちはそれを知ってか知らずか、ひたすらごちそうを貪っているのである。もしかすると、彼らが食べている食材にさえ、彼らの同族が使われているかもしれないのに。

まとめ

悪夢のような「リトルナイトメア」の世界は魅力的だ。ワクワクして早く続きがしたくなる! といった風の作品ではないものの、次に次にと進んでしまう。

これを読んでいる人の中にも、本作の世界観の虜になってしまった人もいることだろう。そして、もしまだ本作で遊んでいないならば、ぜひ手にとってみて欲しい。

「悪夢」という言葉に惹かれる人ならば、きっと損はしないはずだ。

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